雁行陣編でもお話しましたがポーチに出るということは自分たちの陣形を崩しているので、それ以上に有効な球を打たなければなりません。 前衛がポーチに出たと判断したら、後衛は逆サイドをカバーできるように動くのが基本です。前衛は途中までポーチのモーションをかけたのにやめてしまうと、後衛はどのように動いてよいか迷ってしまいます。 そういう意味では1のサインプレーでポーチに出る方法は迷いがなく良い方法といえます(図17-1)。サーバーはサーブを打ったらクロスへのリターンは前衛に全て任せて反対側のコートに動きカバーするようにします。前衛がポーチに動き出すタイミングは、一般的にはレシーバーがテイクバックからフォワードスウィングにはいる(振り始める)時がベストと言われています。このタイミングだとレシーバーは打つ方向を変えることができないからです。しかし、このタイミングでは足の早い人でないとクロスへの良いリターンに追いつくことはできないでしょう。また、クロスを全部カバーしようとスプリットステップを踏まずに猛ダッシュすればAのようなコースにリターンが来たときには逆をつかれて反応するのが難しくなるでしょう。
もうひとつは、センター寄りにスプリットステップをして、相手のリターンがセンター寄りに甘くなったときのみポーチに出るという方法です(図17-2)。このようにすれば先ほどのAのようなコースには対処ができます。この場合には、後衛が迷わないように原則としてサイドチェンジをせずにポーチをしたほうが自分たちの陣形がくずれないので有利です。その際のポーチボレーを打つ場所については雁行陣編8でお話しました。 クロスに角度のあるリターンが返ってきたときにも後衛が対処することができます。問題はストレートへのリターンに対処しにくいということがあります。これはセンターへサーブを打つことでストレートへのショットを封じるのが最も良いでしょう(雁行陣編1)。
両方の良いところをとって、サインプレーでわざと少し早めにポーチに動き始めて、相手が打つときに一度スプリットステップをし相手のリターンのコースを見極めてからポーチにでるのも一つの手です。サインを出しておけば、たとえ相手がストレートに打ってきてもサーバーがカバーすることができるでしょう。この方法では、相手のレシーバーはポーチの動きが目に入りリターンの際にプレシャーがかかるでしょう。急にストレートにリターンをしようとしてミスをしてくれることもあるでしょう。
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